石原さとみ 舞台「終わりよければすべてよし」!

2024年10月25日

石原さとみの舞台「終わりよければすべてよし」です。

彩の国シェイクスピアシリーズ全37戯曲がついにフィナーレを迎えました。
23年の時を駆け抜けた締めくくりに藤原竜也、石原さとみ、吉田鋼太郎らが挑みます。

父を亡くしてロシリオン伯爵の地位を継いだばかりのバートラムが家臣のペーローレスとともにフランス国王のもとへ伺候することになり、意気軒昂にパリへ出立します。

バートラムの母ロシリオン伯爵夫人の庇護を受ける孤児ヘレンはバートラムに想いを寄せています。けれど、身分が違うためで打ち明けられません。
ヘレンを石原さとみが演じています。

おりしもフランス国王が深刻な病気に悩まされていたことからヘレナは優れた医師であった父から受け継いだ秘伝の処方薬で国王を治療し、見返りにバートラムとの結婚を許してもらおうとします。
瀕死の国王の治療がかない、ヘレンは夫を選ぶ権利を与えられます。
ヘレンはバートラムを指名しますが、バートラムは貧乏医師の娘とは結婚しないと拒否します。
けれど、主君の顔を潰すのかと国王に叱責されてしぶしぶ結婚を承諾させられます。

ロシリオン伯爵夫人はヘレナに問い質し、自分の息子に対する強い愛情を確かめます。
そして、ヘレナに許しを与え、援助を申し出ます。

やむをえず結婚はしたもののどうしてもヘレナとの初夜の床をともにする気になれないバートラムは用事があるから先に帰宅しろとヘレナに言いつけて国王にも無断でその日のうちにペーローレスを連れてパリを離れ、フローレンスへ出陣してしまいます。

ヘレナから首尾良くことが運んだという知らせを受けて喜んでいたロシリオン伯爵夫人の元へ、バートラムからの手紙が届きます。
「絶対にヘレナとベッドを共にすることなどできないので自分は逃げる」と書いたその手紙を読んで伯爵夫人は義憤に駆られます。

ヘレナもそこへやってきて、「もしも私の指輪を手に入れて、私の子供を産んでみせればお前を私の妻と認めよう」との無理難題を記したバートラムからの手紙を伯爵夫人に差し出します。

伯爵夫人は、手紙を届けた貴族からバートラムの近況を聞き、息子がこのような不実な人間になったのはペーローレスの悪影響に違いないと確信します。

落胆しきったヘレナは、「自分さえいなくなればバートラムは危険な戦場から戻ってこられるだろうから」と言い残して巡礼の旅に出ます。

ヘレナは旅先で知り合ったキャピレット未亡人の家に泊めてもらうこととなり、当地でバートラムが大きな戦功を上げたこと、未亡人の娘ダイアナがバートラムから言い寄られていることなどを知ります。

そのころ、バートラムの手紙を伯爵夫人に届けたフランス貴族が、ペーローレスは口先だけの男であり、バートラムが信頼するに値しない人間だと忠告ことを提案します。
一方、ヘレナはダイアナとキャピレット未亡人に協力を願い出て、作戦を練ります。

軍太鼓を敵に奪われるという失策を嘲弄されたペーローレスは一人で取り返しに行ってみせると出まかせをいい、引き下がれなくなってしまいます。

軍事機密をまくし立て、バートラムを無能呼ばわりするペーローレスの姿を見て、バートラムもその正体を知り、陣中から追放します。

同じ夜、バートラムに呼び出されたダイアナはヘレナの授けた作戦通りに本当に自分を愛してくれるのならばバートラムの指輪がほしい、その代わりに今夜の二人の逢瀬の記念に自分の指輪(実はヘレナの物である)をバートラムにプレゼントするという条件を出します。

ダイアナと寝るためならば仕方ないと考えたバートラムはこれを承諾し、ダイアナ(とバートラムは思い込んでいるが実はヘレナ)と一夜を共にします。

戦役も終わり、バートラムも戻ってきたロシリオンではヘレナはすでに死んだものと思われていました。
過ぎたことは仕方ないと諦めた国王や伯爵夫人は、バートラムの申し出たラフューの娘との結婚に許しを出します。

誓いの印として指輪を渡すよう国王が言い渡しバートラムは自分の指から指輪を外してラフューの娘に渡しますが、これを見た国王はその指輪は自分がヘレナに治療の謝礼の一部として贈ったものだがなぜバートラムが持っているのかと詰問します。

そこへダイアナが現われ、バートラムの指輪を示しながら自分との結婚の約束を踏みにじったバートラムを非難します。
バートラムへの怒りを再燃させながら、それ以上にヘレナの指輪をダイアナが持っていることにはなおさら納得のゆかない国王にキャピレット未亡人が「指輪の本当の持ち主を紹介する」といってバートラムの子供を身ごもったヘレナを連れてきます。