多部未華子 映画 深夜食堂 心を癒す料理!

2024年5月9日

多部未華子 の話題です。

映画「深夜食堂」です。
場末の深夜食堂でおきる心温まる出来事をつづります。
深夜食堂のマスターを小林薫が演じていますが、いい味をだしています。

映画は3部構成、
高岡早紀、多部未華子、筒井道隆がそれぞれのパートの主役を務めています。
それぞれのエピソードは「ナポリタン」「とろろご飯」「カレー」というタイトルです。


「とろろご飯」では、
多部未華子がみちるという女性料理人を演じます。
深夜食堂で無銭飲食したのが縁となって住み込みで働くことになり、
傷付いた心を癒していく、そんな物語です。

全体的にしっとりとした雰囲気のなか、
多部未華子が何とも言えない魅力を放っています。

故郷の街で傷付き、都会へとやってきたみちるが自分を取り戻していきます。
疲れ果てた深夜食堂のマスターにとっても、天使のような存在となります。

深夜食堂は、夜の12時から朝の7時頃まで営業する小さなお店です。
メニューは豚汁定食とお酒だけ、あとは客の要望でできるものを作る、
そんなシンプルな店ですが、常連客が途絶えることがありません。

ヤクザやらゲイバーのマダムやらいかがわしい面々が集まります。
店に骨壷を置いて行った客もいます。

みちるは、漫画喫茶で飲み物をがぶ飲みするシーンから登場します。
漫画喫茶のブースでお金も無く、困り果てた様子が映ります。

みちるは、引き寄せられるように深夜食堂にやってきます。
おどおどしながら料理を頼みます。たくさんの料理を食べきります。
よほど空腹だったようです。
ところが、食べ終わるとお金を払わず、店からいなくなります。

みちるは、次の日、店に謝りにきます。
そしてお金が無いので働かせてほしい、そう懇願します。
やさしいマスターは、休んでいきなさい、
代金は出世払いでいいよ、声をかけてくれます。
みちるは出世なんかしません、投げやりな言葉を返します。

店の包丁を研いで仕事を手伝います。
そして、店から去ろうとするみちるに、
マスターは500円を渡します。
みちるのあまりの汚さに、風呂に入るように言います。

みちるはその金で銭湯にはいります。
銭湯のシーンが映りますが、
垢を落とし、変わっていく様子が描かれていきます。

それからみちるは店で働きだします。
卵焼きを作りますが、客に絶賛されます。
料亭の女将もなじみ客です。
マスターとは訳ありの関係、いろんな人が店には集まってきます。

店の2階に住み込で働くようになり、ようやく居場所を見つけたみちるです。
疲れ切ったみちるの様子が映ります。

故郷の料理をつくるみちる、
新潟でよく食べた糸かぼちゃの料理を客にふるまいます。
皆が喜んでくれます。

風鈴を買って部屋に飾る様子も映ります。
マスターの穏やかな人柄にふれ、心にも余裕がでてきます。

みちるは充実した日々を送ります。
料理の材料を買い出しに行く姿、生き生きとした様子です。

マスターの手のしびれは背骨の曲がりが原因でした。
整骨院で治療し、手のしびれが治ります。

マスターの手が治るまでの約束、
私の役目は終わる、悲しそうなみちるです。

仲良くなったラーメン店の店員とも別れの話をします。

そんなある日、みちるのもとに男がやってきます。
みちるの昔の男です。
探し回ったよ、心配した、そう言って復縁をせまります。
みちるの貯金を使い、行方をくらましたひどい男です。

お前の料理なら、東京で店を出せる、
騙されてきたみちるにとってその男との時間は、辛い過去でした。
きっぱりともういらない、男の申し出を断ります。

オダギリジョー演じる警官も自分の婚約者だと嘘をつき、助け船を出します。
そして、マスターに想いをよせる料亭の女将のところで、料理人として働くことになります。

最後の日、マスターが、できるもんなら何でも作るよ、と言ってくれます。
みちるは、とろろご飯をリクエストします。
マスターの作る絶品のとろろご飯、
おいしそうに食べる様子が映ります。

料亭で働きだすみちる、板前姿が決まっています。
料理への道を本格的にスタートします。

自分の作った料理を持って深夜食堂を訪れます。
常連客は皆、喜んでくれます。
マスターは
またとろろご飯を作ってくれます。
みちるにとって、マスターの料理は特別な存在です。

深夜食堂を取り巻く人々のこころのふれあいが温かく伝わります。
多部未華子の演技も素晴らしく、見ていてここちよい映画でした。

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