多部未華子 映画「空に住む」!

2023年12月27日

多部未華子の映画「空に住む」です。

泣きたい時に素直に泣けないのは、どうしてなんだろう。
埋まらない心の孤独を抱えた人々、それぞれの答え、そのリアリティが心に刺さります。
郊外の小さな出版社に勤める直実は、両親の急死を受け止めきれないまま、叔父夫婦の計らいで大都会を見下ろすタワーマンションの高層階に住むことになります。
直実は、愛猫ハルを連れて引っ越してきます。
叔父夫婦はかなり裕福そうで、その部屋は投資用に買った39階のワンルームでした。
叔父夫婦は奇妙な馴れ馴れしさと能天気さを振りまいています。

直実の職場は郊外の民家を事務所にしている文芸書の出版社です。
仕事場は座卓に座椅子で、数人の社員が和気あいあいと働いています。

和服が板についた人の良さそうな社長が時々どこからか仕事場を覗きに来ます。
編集長は作家にも見える雰囲気を持っており、別室の同じく和室で仕事をしています。

後輩に愛子という女性がいます。
今にも生まれそうにもみえるお腹をしています。
愛子は、編集長との結婚式を控えていました。
しかし、その子の父親は結婚相手ではなく作家の吉田、不倫の関係でした。
愛子はそのことを直実にだけ話しており、最後まで騙し通すと力強く言い切ります。

直実は、都会のタワーマンションと郊外の民家を行き来する生活を始めます。

ある日、直実はエレベータでスター俳優・時戸森則に出会います。
それまで興味があったわけではありませんが、愛子に尋ねたり、彼の記事が載っている雑誌を見たりします。

そして、再びエレベータで出会います。
時戸はオムライス作れる?と聞きます。
直実は一瞬戸惑いますが、作れますと答え、自室でオムライスをふるまいます。
直美は時戸に電話番号を教えます。

後日、佐藤錦のサクランボがあるけど食べる?と電話が入ります。
時戸がやってきます。
佐藤錦を食べながらワインを飲む二人は親密な関係になっていきます。

直実は編集長から売れる企画を求められていました。
直実は時戸にあなたの哲学の本を一緒に作らない?と持ちかけます。

関係を深めるふたりですが、ベッドにいるときチャイムがなります。
叔母の明日子でした。
明日子は、留守な様子に合鍵を使って入り、料理を置いて帰ります。
時戸は、「今の何?」「萎えるなあ!」と出ていってしまいます。

ハルの調子が悪くなります。
獣医に見せると、ハルは重い病気でした。
ハルが死に、ショックを受けた直実は会社を休むことになります。

直美は、時戸に持ちかけた本の企画書をかきあげます。
その企画書を編集長に見せます。
編集長は、あなたは時戸と関係があるのですかと聞きます。

直実は、はい、だからこそやれる自信があります。
きっぱりと答えます。

直実のマンションを訪ねようとした愛子が途中で破水します。
救急車を呼ぶという直実に、愛子はダメ、まだ産まない、最後まで騙し通すと聞きません。
しかし結局病院に運び込まれ、出産します。

後日、直実は自室で時戸にインタビューをします。
その録音と取材データは作家の吉田に託されます。