長澤まさみ 初舞台 クレイジーハニー

2024年2月18日

2011年8月、長澤まさみが初舞台を踏みます。
「クレイジーハニー」という演劇です。
本谷有希子の作・演出です。

長澤まさみはかつての人気作家。
今は人気急落の、ひろみ結城を演じます。

真っ赤に染めた短い髪で登場の長澤まさみは、
どSキャラが全開ですが、
どこか悲しみを抱え、強がっているようにも見えます。
親友役でリリーフランキーがゲイバーのマダム役で登場します。

長澤まさみとリリー・フランキーが共に初舞台、
しかも本谷作品ということで話題となりました。

10代でケータイ小説を発表し、
デビューした女性作家・ひろみ結城ですが、
一時は人気を集めたものの、
路線を変更してからは人気が急落してしまっています。

それでもある程度のファンはついていて、
今でも定期的にトークショーを開催しています。
そこは数少ないひろみのファンが集まる場となっていました。

そんな折、編集プロダクションに勤めている二見から、
ひろみに宛てた手紙が届きます。

手紙の内容は、
ひろみのトークショーを利用して今までにない本を出したいというもの。

いつも通りのイベントが行われたあと、
ファンの中でも“本気で応援している”面々が選ばれ、
再びイベント・スペースに集まります。

「わざわざここに戻って来てくれたみなさんのお陰で、
今までに読んだこともないような告白本を作ることができます!」

このイベントの本当の趣旨を説明し始める二見です。

こうして未だかつてない“トークショー”の幕が上がります。

長澤まさみが「ゲイしか友達がいない女」という突出した役を熱演、
ギャンブルにも手を出し、
出会って一ヶ月の外人と言葉も通じないのに結婚して離婚するという、
はちゃめちゃな経歴もあきらかになります。

劇中では、「どこまで、こんな私を受け止めてくれますか?」
ひろみが叫びます。

「そんなに私のことを好きなら私の靴が舐められるの?」
とファンを脅します。

靴を脱いで、ファンの顔に向けます。

ほかにも「そんなに憧れてるなら金くれるの?」
ファンの男性は札束を差し出します。

「生きる希望を貰いました!とか純粋な言葉もらうたびに心がスレていく。」
「人が人と繋がりたいなんて暴力。アンタたちは怪物。」

といった暴言が続きます。
自分をおさえきれないひろみです。

共演には、リリー・フランキーが、
ゲイバーのマダム役で不思議な雰囲気を醸し出しています。

長澤まさみにとっては初めての舞台でしたが、
それまでのアイドルとしての役柄と大きく異なる役を演じることにより、
新境地を開くことができたのではないでしょうか。

舞台にはそういったことを想像する魅力もあります。
長澤まさみは赤の光るシャツにグレーのミニスカート、
ハイヒールの衣装でステージを動き回ります。

出演者のなかでも背が高くスタイルのよさは抜群です。
その表情もあくまでも美しく、観客を魅了します。