蒼井優 舞台 スポケーンの左手 2日目公演 はじける演技!
蒼井優の舞台です。
場所はシアタートラム、三軒茶屋にあります。
登場人物はたった4人、
蒼井優 岡本健一 成河 中嶋しゅう
紅一点で蒼井優が、マリリン役を演じます。
成河は、深田恭子の舞台、百万回生きた猫、で共演した俳優です。
舞台で活躍しています。
黒人の若者トビー役を岡本健一、マリリンの恋人です。
ホテルのフロント係マーヴィン役を成河、
カーマイケル役を中嶋しゅうが演じます。
翻訳と演出は多くの受賞歴を持つ小川絵梨子が手掛けています。
寂れたホテルの一室が舞台です。
その一室を客席が囲む配置になっています。
ひと癖もふた癖ある出演人のなかで、
蒼井優が輝きを放っていました。
なんとも魅力的な女優です。
蒼井優の衣装は、黒の全身タイツに
派手なショートパンツとジャケット、
狭いステージの中を、動き回ります。
派手さは無いですが、
面白い舞台でした。
失った左手を捜し続けるカーマイケル(中嶋)は、
米国の小都市、スポケーンを訪れます。
宿泊先のホテルにマリリン(蒼井優)とトビー(岡本健一)のカップルが
「左手を持っている」と売りに来ます。
カーマイケルはトビーを縛り、クローゼットに閉じ込めます。
そして銃弾を打ち込みます。
部屋にホテルのフロント係マーヴィンが銃声を聞いて駆け付けます。
マーヴィンはカーマイケルを問い詰めます。
そこにマリリンが騒々しく現れます。
元気な娘です。
トビーを探しに来ます。
クローゼットからトビーを助け出します。
カーマイケルは片腕、左手がありません。
カーマイケルは、37年前の話を語りだします。
果たして本当の話なのかどうか、
街のチンピラに左手を切られた過去、
それから執着し、自分の左手を探し続けます。
トビーとマリリンは黒人の手を売りつけようと
カーマイケルのところに来ますが、
嘘がばれ、
銃を持つカーマイケルに拘束されてしまいます。
情けないトビーは自分の部屋に別の左手がある、
嘘を重ねます。
カーマイケルはトビーの住所を聞き、
左手を取りに行きます。
トビーとマリリンは手錠で逃げられません。
カーマイケルは、ロウソクに火をつけ、
日が燃え落ちるとガソリンに引火する仕組みです。
マリリンは、必死にスーツケースを足で引き寄せようとします。
色っぽいしぐさです。
スーツケースの中の物を投げて
日を消そうとします。
けれど、スーツケースの中には、切断された手がたくさん入っていました。
カーマイケルが集めてきたものです。
ここで、フロント係マーヴィンが登場して語りだします。
動物園でのチンパンジーとの思い出やらなにやら。
不思議な人物です。
麻薬をトビーから買ったとき、
ひどい目にあわされたことも明らかになります。
そして服を脱ぎだし、パンツ一丁で演技します。
カーマイケルの母親からの電話を受けるトビー、
母親の困った様子を聞かされます。
母親の電話の件でマーヴィンが二人の部屋に入ってきます。
マーヴィンは、トビーから麻薬を買ったときのひどい仕打ち責めます。
60ドルを騙し取られた記憶です。
マリリンはロウソクを消して!
マーヴィンを色仕掛けで口説こうとします。
そんな中、カーマイケルが帰ってきます。
マーヴィンはカーマイケルに母親からの電話のことを話します。
カーマイケルは母親に電話します。
母親と話した後、落ち着きを取り戻したカーマイケルは、二人を解放します。
蒼井優よりメッセージ!「スポケーンの左手」
ひとは誰しも自分の物語を自分に課して生きている。
それはその場しのぎの嘘や物語かもしれないし、
そのひとの中では嘘が真となって、
もう後には引けないようなものになっているかもしれない。
それでも、ひとは自分の物語にしがみついて必死に生きようとする。
そんなひとの面白みと悲しみが入り混じった不思議な芝居でした。
蒼井優はじめ出演者たちの演技には圧倒されました。
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