吉岡里帆 新春スペシャルドラマ ノンレムの窓 第１話 『匿う男』！
吉岡里帆が、新春スペシャルドラマ ノンレムの窓 第１話 『匿う男』に出演しています。
ノンレムの窓『匿う男』は、警察から追われているという美女を、下心から匿ってしまう男のお話です。
カズはごく普通の冴えない男でした。
その夜も、仕事終わりに買ったコンビニ弁当をテレビを観ながら食べようとしています。
するとその時、インターホンが鳴ったので玄関を開けるとそこには一人の女性が立っていました。
「匿ってください！警察に追われているんです」
その女性は、あまりにも美しくて可愛くて、カズのタイプそのものでした。
カズは完全なる下心で、彼女を匿うことにします。
その女性は真央といい、匿ってもらうのは悪いので、何かできることはないか？と尋ねてきます。
カズはとりあえず紳士的な態度を貫くことを決め、いつか来るであろうチャンスを待つことにしました。
真央はそんなカズの態度に安心したようで、ニコニコと一緒に暮らし始めたのでした。
そうしてふたりの奇妙な共同生活が始まって、1か月が経ちました。
カズは下心を隠したまま、紳士的な態度を取り続けていましたが、帰宅すれば真央が料理をして待っていてくれて、ふたりで美味しいご飯を食べるその生活は、今まで感じたことのないほど幸せに満ちていました。
その日々を送るうちに、カズの下心は、いつしか恋心に変わっていきます。
こうして迎えた彼女の誕生日、カズはプレゼント用意して、ある決意を固めます。
この日、真央に告白して、これからは恋人として堂々と真央を匿うのです！
カズはドキドキしながら帰宅しますが、そこに真央の姿はありません…。
机の上には用意してくれた夕飯と、置手紙がありました。
「すぐに帰るから食べて待ってて」
なんだか、とてつもなく嫌な予感がします…。
もしかしてもう二度と、真央に会えないのではないか！？
カズの心は、そんな想いで押しつぶされそうでした。
しかし、しばらくすると真央が帰ってきます。
ホッとしたのも束の間…真央の隣には見知らぬ男性が！
なんと、真央は彼氏を連れて帰ってきて、彼氏も一緒に匿ってほしいと言い出すのです。
彼氏おったんかい！！！
カズはプレゼントをバレないように捨てると、裏切られた！と怒りの気持ちでいっぱいになりますが、そんな素振りが全くバレないように彼氏も一緒に部屋に入れます。
カズはすぐに警察に通報しようとしますが、ここで通報すると、今まで下心で匿っていたことがバレて、めちゃくちゃダサいのでは？と思い始めました。
そして、とりあえずしばらく匿ってただの親切な人というイメージを定着させた後、なにかしらのきっかけを作って通報しようと決めたのでした。
このふたりを必ずブタ箱に送り込む…！
カズはそう決めて、３人での共同生活が始まります。
最初は地獄でした…このふたりはカズの目の前でイチャイチャと仲良く過ごすのですから。
でも、ふたりはカズのために家事やDIY、ヘッドスパなどありとあるあゆることをしてくれました。
その生活はカズにとってだんだんと心地よいものになるのと同時に、一番困るのが彼氏の性格が良すぎることです。
カズにとって嫌いな要素が一つもありません。
良い人すぎて、通報のきっかけがつかめない…そんな日々が１か月続いたのでした。
ふたりとの別れと、新たな訪問者
そんなある日、カズにチャンスが到来します。
なんと、真央が彼氏と別れたいと言い出したのです。
カズは、ついにものすごいチャンスがやってきたと感じながらも、ここは紳士的に「少し考えた方が…」と促してしまいます。
これが運の尽きでした。
ふたりはその後すぐ、結婚を決めるのです！
目の前でプロポーズを見せられ、匿ってもらっている身で、人ん家で結婚するふたり…
カズはもう限界だと白目を向きます。
明日、通報しよう！
そう思ったのですが、翌朝ふたりは、意外なことを言い始めました。
自首をすると言うのです。
ふたりは、カズとの生活で人間性を取り戻し、正しく生きなければいけないと覚悟を決めたようでした。
そうして、揃って家を出ていきます。
最後、真央はカズに「ずっと紳士的でいてくれてありがとう」と言い残し、カズと同じシャンプーの香りを漂わせて出ていきました。
結局、彼女には下心も恋心も隠したままで、しかも地獄のような日々でしたが…カズはこの日々が終わることをとても悲しく、寂しく感じていました。
ふたりがいなくなったこの部屋は、妙に広く感じて…
と、その時です。
インターホンが鳴ったので、玄関を開けると…
「私たちを匿ってもらえませんか？」
そこには５人の美女が困った顔で立っていました。
そこでカズは大切な質問をします。
「彼氏はいますか？」
その後、美女たちは警察に連行されていきました。
「この人でなし！」
そう叫ぶ美女に、カズは「黙れ。人殺し」とスカした表情で言うのでした。
