沢尻エリカ 新宿スワン はかない美しさに釘付け! 

2024年1月13日

沢尻エリカが映画「新宿スワン」のヒロインを演じています。

主人公、白鳥龍彦、通称タツヒコを綾野剛が演じます。
映画はタツヒコが新宿歌舞伎町を一文無しで歩く場面から始まります。

タツヒコはチンピラと接触して喧嘩になります。
そこを伊勢谷友介演じる真虎(まこ)に助けられます。

真虎は新宿のスカウト会社バーストの幹部社員、
この出会いからタツヒコは スカウトマンの道をめざします。

スカウトと言っても、最初からそううまくはいきません。
けれど、徐々に頭角を現し、その明るい性格で回りに信頼されていきます。

初めてスカウトした女の子を風俗店に紹介します。
Aランクで5万円のボーナス、働き続ける間は10%の収入、
スカウトの仕組みを覚えていきます。

風俗店に送り込んだことに自己嫌悪に陥るタツヒコですが、
やるからには半端はねえぞ、真虎に諭されます。
タツヒコは俺がスカウトした女の子には必ず幸せだって言わせます、
そう宣言します。

山田孝之が南秀吉を演じますが、
バーストのライバルのスカウト会社、ハーレムで働いています。
手段を選ばない野心家、
覚せい剤のビジネスにも手をだし、
卑劣な商売で稼いでいます。

山田優がクラブのママ涼子を演じています。
ある日、タツヒコは涼子に声をかけます。

涼子はタツヒコのことを気に入ります。
ふたりで、ビールを飲みます。
その店で、涼子は男にいじめられている女を助けます。
「男相手に泣いてるんじゃない!
歌舞伎町の女ななら負けてるんじゃない、
かっこよく生きな!」
キップのよいセリフです。

そのあと、涼子に引き抜き可能な女の子を紹介してもらいます。
「判子突こうか?」そう言ってベットをともにします。
ママに認められたタツヒコです。

バーストは敵対するハーレムと抗争になります。
ハーレムをつぶすためにタツヒコは利用されます。
鉄砲玉として、ハーレムのメンバにぼこぼこにされるタツヒコです。

バーストとハーレムは手打ちをし、
ハーレムはバーストに吸収されます。

ある日、追われている女を南秀吉が助けます。
ヘルスの店から金を持ち逃げしたということで追われています。

たった5万円です。その金を立替えて、別の店に紹介します。
その女が、沢尻エリカ演じるアゲハでした。

借金を抱えたアゲハ、
新しい店が借金を肩代わりします。
けれどそれから、さらに厳しい現実が待っていました。
借金を理由に、極限まで客を取らされ、ぼろぼろになるアゲハです。

店の個室でのアゲハの姿が映りますが、
はっとする美しさです。

真野恵里菜が栄子を演じます。
九州からでてきたという19歳の女の子です。
タツヒコはキャバクラ店を紹介します。
手にはリストカットのあとが残ります。
親身に話を聞いてあげるタツヒコです。

けれど精神を病んだ栄子は、ビルから飛び降りて命を無くします。
スカウトした女の子を幸せにする、その願いは通じませんでした。
悲しみにくれるタツヒコです。

そんな時、街に出ます。
紹介した女の子たち、落ち込んだタツヒコを励ましてくれます。

アゲハは働かされます。
次々と客を取らされます。休憩も取れません。

アゲハの好きな絵本が幻の王子様です。
親に捨てられてずっと奴隷として働いていた家から、
王子様が連れ出してくれる物語です。

ある日、タツヒコはアゲハの働く店に風俗店を希望する女の子を連れて行きます。
そこでアゲハを殴る店長を目撃します。

「女を殴るんじゃない」
そう言ってタツヒコは店長を止めます。

タツヒコは絵本の王子様とそっくりでした。

「逃げよう!」
アゲハとタツヒコは新宿の街を走ります。

アゲハは
これだけ走ったのいつ以来だろう、
私は楽しくて、
王子様、よろしくね
絵本とおなじ展開に感激のアゲハです。

あんな店に戻っちゃダメだ、
アゲハを別の店に紹介します。

アゲハには幸せになってもらいたい、
そう願うタツヒコ。

王子様は私を心から笑顔にしてくれました。

感謝するアゲハ、二人の心が通じ合います。
けれど、アゲハは覚せい剤におぼれていました。

禁断症状のアゲハ、
まえの店に戻ります。
店長から薬を与えられ、恍惚の表情です。

店に南秀吉がやってきます。
覚せい剤は秀吉が与えていたものです。
そこで、タツヒコと殴り合いになります。

アゲハはタツヒコを助けようとして、
ナイフで店長を刺してしまいます。

逃げて、私は残って罪を償う、
キレイな体になって戻ってくる、
だからいつか迎えに来て!

遠くに救急車のサイレンが聞こえます。
またね、わたしの王子様、
別れを告げる二人です。

欲望の街、新宿での、
アゲハとタツヒコのはかない恋の物語は終わりました。

その後、覚せい剤の結末が描かれます。
新宿の街を舞台に、
スカウトを巡っての組織での駆け引きや
人間模様も色濃く描かれます。

スケールの大きい、楽しい映画でした。