長澤まさみ 映画 岳

2024年2月13日

長澤まさみ、小栗旬、主演の映画『岳』です。

2011年公開、長澤まさみは24歳です。

爽やかな山岳映画、
山に生きる男 三歩を小栗旬、
新入り山岳救助隊員の椎名久美を長澤まさみが演じています。

小栗旬とはロボコンでの共演以来8年ぶりです。

雪山のシーンから映画は始まります。
一方で、
都会で買い物をする久美。

その対比が興味深く映ります。

山岳救助隊に初出勤する久美ですが、
いきなり救助に立会います。

通常の救助では間に合わない、
隊長が山にいる三歩に連絡をとります。
40分で行ける、
山を駆け下りる三歩、遭難者を発見します。

ヘリで救助に向かう久美、
短髪でボーイッシュな雰囲気、
山の景色に溶け込んで美しいです。

救助隊の制服姿もよく似合います。

三歩とは誰?
久美が質問します。

彼は、山岳救助ボランティア、
山に住み、
山そのものの存在ということを知ります。

訓練に励む久美、
気丈に頑張ります。

三歩に山の訓練をみてもらうことになりました。

山に捨てていけないものは何だと思う?
三歩に宿題を出されます。

父親とはぐれた子供がやってきます。
滑落した父親を発見する三歩ですが、
すでに命をなくしています。
父親の死骸をみて泣き崩れる息子です。

やがて春がきます。
三歩はその子を訪ねて小学校に向かいます。

一人で岩山を登る久美が映ります。
山の天気はすぐに変わります。
落雷の音がします。
そのとき、滑落した登山者が落ちてきます。

待機の指示を無視して
ひとりで救助しようとする久美ですが、
もはや息がありません。

動揺する久美、
命に関わる山の厳しさを知ります。
初めて、人の死をまのあたりにして、
衝撃を受けます。

山を甘くみている不注意な登山客にも
怒りをぶつけます。

そんななか、久美自身、
斜面で転落し怪我をします。
教わったライトでの救助信号で助かります。

顔に怪我をします。
美しい顔が傷だらけになり、
眼帯をしての姿が
エバンゲリオンに登場する
アスカのようでした。

救助してくれたヘリのドライバーからは
お前はアマチュアだ、
次も三歩がいると思うなよ、
そう諭されます。

三歩の過去が語られます。
初めて背負った死体は一番の友人だったこと。
死体を背負って2日間を歩き続けたこと。
悲しい過去を乗り越えています。

久美の父親の話、
もと山岳救助隊の隊長で仕事ばかり、
18年前に山岳救助で命を亡くします。

父親の意思を継いで山岳救助隊をめざした久美です。

三歩から、
山に捨てていけないものは命、
お父さんに負けないよう生きよう、
そう励まされます。

久美の冬山救助の訓練は続き、
きりっとした表情に変わります。
気持ちに変化が出てきました。

天候が急変し、遭難が相次ぎます。
急いで山に戻る三歩です。

久美もヘリで救助に向かいます。
娘の結婚を記念して山に来た父娘が遭難してしまいます。

必死に励まし、娘に雪壁を登らせる久美です。
天候は最悪、爆弾低気圧の発生です。
時間がありません。
ヘリでの救出も限界となります。
娘だけは救出しましたが
父親の救出は不可能になってしまいました。

そのとき、
久美は救助のワイヤーを切り、
父親と雪のなか残ります。

山に捨てていけないものは命、
父親を助ける久美です。

二重遭難を恐れて、
救助は打ち切られますが、
三歩は歩いて助けに向かいます。

極限状態の久美、
流されてクレバスに落ちてしまいます。

父親は足を氷に挟まれ身動きが取れません。
助けられずに謝る久美、
娘の花嫁衣裳を見たかった、
か細い声で父親が話します。

久美は決断します。
足を切断しましょう、
片足でも歩けます、
苦渋の選択です。

久美は大声を振り絞り、
ナイフを振り下ろします。
そして父親を背負いクレバスを出ようとします。

雪崩に巻き込まれた三歩、
力を振り絞って立ち上がります。

久美にあげた赤いマフラーを見つけます。

走る三歩、
とうとうクレパスを見つけます。

そこには父親を背負って
力尽きて倒れこむ久美がいました。

久美は意識がありません。
人工呼吸を施す三歩、
生きろ、
必死な三歩の声に応え、
久美は息を吹き返します。

天候好転、
救出に向かう救助隊です。
嵐が去ったあとの美しい山々の景色、
朝焼けなかを下山する3人です。

病院での満身創痍の久美ですが、
三歩さんのおかげで頑張れたと
素直に感謝します。

こんなにつらい目にあっても
また来ちゃうのが山なんだ、
三歩は明るく話します。

回復して、
久美もまた山に登ります。
そして映画は希望を残して終わります。

北アルプスの山々の景色が
本当にすばらしい映画でした。

いろいろなできごとを経験し、
人の生き死にに関わる現実の厳しさを知り、
救助隊員として成長した久美は
父親の意思を継ぎます。

過酷な雪山での撮影、
感動の映画です。

岳 ガク ブルーレイディスク