土屋太鳳 映画「哀愁しんでれら」!
土屋太鳳の映画「哀愁しんでれら」です。
なんとも怖い映画でした。
児童相談所で働く小春は、自転車店を営む父と大学受験を控えた妹、そして祖父と4人で暮らし、母に捨てられた過去を持ちながらも平穏な毎日を送っていました。
彼女の母親は、彼女が幼い頃に家を出て行ったきりでした。
小春はそれ以来、「母親である」ことへの責任を重く捉えるようになっていました。
だがある夜、彼女は立て続けに不幸に襲われ、一夜ですべてを失ってしまいます。
祖父が脳梗塞により風呂場で転倒。
父が車を運転し、祖父を病院へと運ぼうとしたものの、自転車を避けようとして塀にぶつかってしまいます。
しかも飲酒運転でした。
父は警察に連行され、小春と妹は祖父の乗った救急車に同乗。
救急車の無線から、実家の「福浦サイクル」が火災との情報が入ります。
小春は慌てて自宅に向かいます。
火の不始末で、一階の自転車屋の店舗部分が焼けてしまいました。
小春は彼氏の家で夜を明かそうと、彼のアパートへ向かいます。
しかし、そこでは児童相談所の先輩職員が、彼氏の上で腰を振っている真っ最中でした。
茫然自失になった小春は、夜道を徘徊します。
そんな中、彼女は、酔って線路に寝ていた開業医の大悟と運命的に出会います。
小春は、男性を助け出し、介抱します。
彼は病院の院長を務めながら、一人娘のヒカリを育てていました。
妻は数年前に、浮気相手といたところを、交通事故に遭って亡くなっていました。
後日、大悟は、助けてくれたお礼として、小春にお姫様のようなワンピースと靴をプレゼント。
その後ふたりはファミレスで、自分たちの身の上を語り合います。
ヒカリと食事に行く約束をしていた大悟は、小春も一緒に行かないかと誘います。
はじめは人見知りしていたヒカリでしたが、徐々に打ち解けて、小春と楽しそうに話し出します。んな娘の様子を、大悟は微笑ましく眺めていました。
大悟は、小春の祖父を医療の手厚い病院に移し、父には葬儀社での仕事を斡旋、妹の家庭教師も引き受けてくれました。
小春はそんな彼に惹かれていきます。
娘のヒカリを男手一つで育てる大悟の優しさに触れ、小春は出会って間もない彼と結婚します。
そして、新生活が始まります。
けれどそんな3人の生活は、少しずつ歯車が狂い始めます。
泉澤家は、海に面した豪邸です。
その中には、鍵のかかった部屋がありました。
ある日、その部屋のドアが空いていたため、小春は中に入ります。
そこは、大悟の宝物を集めた趣味の部屋でした。
瞳が描かれていない小春たち三人の家族の肖像画や、大悟が飼っていたというウサギの剥製、そして30年以上描き溜めたという、大悟の自画像が飾られていました。
学校から帰ってきたヒカリが、ペンケースをクラスメイトのワタルに盗られたと言い出します。
それは、小春が手作りしたものでした。
翌日、大悟は小春を連れて、学校へ乗り込みます。
けれど、教頭と担任に話しても取り合ってもらえませんでした。
校医を務めている大悟は、養護教諭とインフルエンザワクチンの集団接種について打ち合わせに向かいます。
小春は、担任からヒカリがお弁当を作ってもらえなくて毎日泣いていると聞かされますが、小春は毎朝お弁当を作って持たせていました。
その晩、ワタルの母とワタルが、泉澤家まで謝りにやって来ます。
ワタルはやってないの一点張りです。
家のトイレが詰まってしまい、小春は業者を呼びます。
詰まっていたのは、ヒカリのペンケースでした。
小春は、誰にも告げずに、家の前の海へペンケースを投げ捨てます。
一方、放課後の小学校。
ヒカリのクラスメイトの来実が、教室の窓辺で太陽を見る実験をしていました。
ワタルと仲が良い来実は、ワタルと一緒に見る約束をしているようです。
それを聞いたヒカリは、来実の背後にそっと近づいていきます。
来実は、窓から落ちて命を亡くします。
夜、亡くなった来実の通夜へ向かうため、小春はヒカリに黒い靴を履かせようとしますが、ヒカリは赤い靴を履きたいと駄々をこねます。
小春とヒカリはファミレスへ向かいます。
ヒカリはスマホのゲームをしながら「来実ちゃんは邪魔ばかりするからゲームオーバーになった」とつぶやきます。
大悟にヒカリの様子がおかしいことを相談しますが、大悟は聞き入れてくれません。
小春は大悟の趣味の部屋へ入ります。
「family」と書かれたスケッチブックには、前妻とヒカリが描かれていました。
小春らしき女性の顔が黒く塗りつぶされているのを発見した時、ヒカリが部屋に入ってきます。
驚いて、ウサギの剥製を落として壊してしまった小春を、ヒカリは大声で囃し立てます。
その声が癇に障った小春は、ヒカリの頬を叩いてしまいます。
夕食時。
大悟は小春がヒカリに手をあげたことをヒカリから聞いており、母親失格だと怒鳴り散らします。
小春は家を飛び出します。
小春は踏切を越え、線路の真ん中で転んでしまいます。
電車が近づいてきました。
そこへ大悟がやってきて、小春を線路から助け出します。
そして、帰ろうと優しく声をかけます。
大悟の趣味の部屋で、ヒカリと小春は母娘としての絵を描いてもらいます。
そして、瞳が描かれていなかった3人の肖像画に、青い瞳を描き入れ、リビングに飾りました。
翌日、学校に向かったはずのヒカリが、泥だらけの足で帰宅します。
小春は大悟を連れ、すぐに学校へ乗り込み、ヒカリの靴を盗ったのは誰だと問い詰めます。
慌てた教頭が、小春たちを職員室へ案内しました。
そこへ、ワタルがやってきて「来実を殺したのはヒカリだ」と声をあげます。
小春は立ち上がり「うちの子がやるわけない」と一喝します。
けれど、小春には思い当たることがありました。
帰宅後、大悟と小春は、ヒカリに、来実を突き落としたか聞きます。
ヒカリは泣き出します。
泉澤家の窓ガラスは「人殺し」とスプレーで落書きをされ、ついには石まで投げ込まれます。
ヒカリと大悟を守りたいという一心から、小春は大悟にある提案をします。
翌日は小学校でのインフルエンザの集団予防接種の日でした。
小春を助手にして、生徒全員に注射をしていく大悟です。
小春に、ヒカリのクラスメイトが手紙を渡します。
それはヒカリに宛てたもので「ヒカリちゃんが殺したんじゃないってみんな知ってるよ」と書いてありました。
小春がそれを見た時、全ては手遅れでした。
注射を打たれたものは命を落としました。
予防接種の中身は、インシュリンにすり替えてありました。
静かになった教室で授業を受けるのは、ヒカリただひとりです。
小春は教壇に立ち、授業を始めます。
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