満島ひかり 舞台 ハムレット 埼玉での千秋楽公演
満島ひかりの舞台「ハムレット>です。
主演は藤原竜也、演出は巨匠-蜷川幸雄です。
場所は、埼玉芸術劇場です。
ずいぶん辺鄙な場所での公演ですが蜷川幸雄ゆかりの劇場です。
ハムレットについては、藤原竜也にとっては、
2度目の出演となります。
1度目は2003年、同じく蜷川演出で主演を務めています。
12年前、21歳のときですが、たくさんの演劇賞を受賞しています。
蜷川幸雄ですが、今年で80歳、
海外での記念公演が予定されていますす。
配役は、
デンマーク王子、ハムレット役に藤原竜也、
宰相ポローニアスの娘でハムレットの恋人・オフィーリア役に満島ひかり、
オフィーリアの兄・レアーティーズ役に満島ひかりの実弟・満島真之介、
ハムレットの母親、王妃ガートルード役に鳳蘭、
ハムレットの父親の弟、王クローディアス役に平幹二朗 です。
さすがに、藤原竜也の演技は迫力があります。
蜷川幸雄に見いだされ、
何度も舞台を経験し、高い評価を得ています。
満島ひかりも、
あらためて高い演技力の女優というのを実感しました。
二人とも役に入り込む、その気迫が違います。
劇場は超満員、立ち見席も設けられていました。
千秋楽ということもあって、
熱烈な藤原竜也ファンが多く見受けられました。
劇の内容としては、
深いものがあるのでしょうが、
難しかったというのが感想です。
父親を殺して王となり、
母親を妻としたクローディアスへの復讐です。
ひな祭りのひな壇飾りが登場して、
お殿様とお雛様が演じたり、
三味線の音楽が流れたり、
海外公演を意識して
日本テーストを入れているのでしょうが、
違和感がありました。
救いは満島ひかり演じるオフィーリアの美しさです。
輝いていました。
白いタイトなドレスに、白い靴、長い髪に飾りをつけて登場です。
旅役者がやってきて観劇するシーンでは、
ハムレットがオフィーリアの膝枕で休む場面もあり、
癒されました。
平幹二朗ですが、81歳とのことです。
2幕の最初に、
裸になって水をかぶるシーンがあります。
役者魂はすごいと感心しました。
あの年でここまでの演技、
気迫がみなぎっていました。
藤原竜也の演技もセリフ、堂々とした振る舞い、
素晴らしいです。
延々とハムレットの狂気を演じます。
オフィーリアですが、
ハムレットから、尼寺に行け、と冷たく言われます。
このセリフは有名らしく、
俗世間から離れて生きろという説と
売春婦になってしまえと罵る、
という説があるそうです。
また、ハムレットはオフィーリアの父親ポローニアスを
誤って、刺し殺してしまいます。
オフィーリアは度重なる悲しみに
正気をなくしてしまいます。
汚れた顔にぼさぼさの髪、
泥だらけのドレスでオフィーリアがあらわれます。
ドレスはいまにも脱げそうになり、
生足も見えます。
悲しそうに歌を唄います。
はっとするシーンです。
そして、とうとう、オフィーリアは川に身を投げてしまいます。
はかないできごとです。
怒りに狂ったオフィーリアの兄・レアーティーズは
王クローディアスと共謀して
ハムレットを殺そうとします。
毒剣と毒入りの酒を用意して、
ハムレットを剣術試合に招きます。
試合のさなか、
王妃が毒入りとは知らずに酒を飲んで死んでしまいます。
ハムレットとレアティーズ両者とも
試合中に毒剣で傷を負います。
この試合の剣の演技はとても迫力があり素晴らしかったです。
死にゆくレアティーズから真相を聞かされたハムレットは、
王を殺して復讐を果たした後、
事の顛末を語り伝えてくれるよう
親友ホレイショーに言い残します。
ということで、
本当の悲劇、皆が死んで終わりとなります。
最後はスタンディングオベーションで
拍手が鳴り止みませんでした。
千秋楽ということもあって、
3度のあいさつが繰り返され、舞台は終了しました。
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