二階堂ふみ 不倫探偵 下ネタ満載 はじけた舞台!

2019年10月19日

二階堂ふみの話題です。

二階堂ふみ出演の舞台、「不倫探偵 ~最期の過ち~」です。
場所は、演劇のメッカ、下北沢、本多劇場です。

会場には花束が並びます。

セリフが飛んだ場面もありましたが、
それも生の舞台の醍醐味です。

松尾スズキ演出、大人計画の舞台です。

二階堂ふみは、3回めの舞台出演です。

出演者は総勢8名、芸達者が揃っています。
大人計画の松尾スズキ、伊勢志摩、
皆川猿時、村杉蝉之介、近藤公園、平岩紙に加え、
片桐はいり、二階堂ふみが出演しています。

個性的なメンバにはさまれ、
二階堂ふみも弾けています。

舞台の内容といえば、
下ネタ満載、はちゃめちゃです。
ただ、どこかオシャレなところがあって、
いつのまにか引き込まれていきます。

時代は、近未来、
事件は、
欲望の街ネイキッドシティ、
寂れた雑居ビルの一室で起こります。

松尾スズキは、探偵、罪十郎の役です。
二階堂ふみは、かわいいホテトル嬢を演じます。
踊りや歌にも挑戦しています。

さて、不吉な音楽の中、
被告人、罪一郎が極刑に処せられる
場面から始まります。
大量殺人事件の犯人です。

その息子、罪十郎は不倫探偵、
その事務所に、
平岩紙が演じるマリが訪れます。

平岩紙はよくTVで見かけますが、
大人計画のメンバです。
2000年デビューということですから、ベテランです。
『ファブリーズ』CMで、松岡修造の妻役を演じています。

マリは、夫の浮気を疑い、
罪十郎のもとにやってきますが、
二人はあっという間に不倫関係になります。

うまい役者です。
決して美人ではないけれど、
なにげに色っぽい演技です。

不倫に落ちた罪十郎とマリは
一夜をともにします。
そんななか、
隣室で殺人事件がおこります

朝、片桐はいり演じる刑事のレッドが
部屋にやってきます。
真っ赤な衣装です。
とても個性的です。
罪十郎とは警察での元同僚です。

レッドは隣の部屋の殺人事件を捜査します。
マリと罪十郎は死人を確かめに隣室に行きます。

そこには首の切断された死体がありました。
なんと、マリの夫、校長先生でした。
パニックになるマリです。

部屋には、
二階堂ふみ演じるキャンディーがいました。
トイレからでてきます。

「あっしはキャンディー、ホテトル嬢さ」

ピンクの短パンのセクシーな衣装です。

お母ちゃんの形見の拳銃をもっています。

個性的なメンバにはさまれて、
楽しそうに演技します。

さて、ここから謎解きの展開が始まります。

殺人の犯人は?
どうして隣室にマリの夫が?
だんだんに明らかになります。

ただ、
物語はいろいろなところで脱線していきます。
キャンディーの育ての父、
キャンは人狼病、
犬に変身する厄介な病気をもっています。

マリの夫は、
オシッコマニア、
オシッコの音を聞いて興奮します。
いかにも卑猥そうな面々の話が続きます。

とてもアイドルの出るような
舞台ではないですが、
二階堂ふみは場面に溶けこんでいます。

なんとも覚悟のすわった素敵な女優です。

マリは料理を作りに罪十郎の部屋を訪ねます。
そこにキャンディーがやってきます。
罪十郎に取り上げられた拳銃を取り返しにきます。

マリはキャンディーと同じホテトル嬢、
マリリンと呼ばれていました。

夫のど変態ぶりもあきらかになります。
キャンディーの客でした。
キャンディーに水を飲ませて、
オシッコをさせます。

キャンディーの
口からは卑猥な言葉が連発です。
「あっしらがいなかったら、
おまいらは、
金玉破裂して死んじゃうぞ」

そんな下品なセリフです。

ハッピーターンというお菓子が登場します。
よくわかりませんが、
合法麻薬で、
キャンディーは歓喜します。

ここで、キャンディーが唄い踊ります。
とても可愛い踊りです。

キャンディーの父、
キャンは警察犬として雇われています。
レッドと一緒に事件の捜査でやってきます。

そこで娘のキャンディーと出会います。
キャンは拳銃を手に入れるために
警察に雇われています。

キャンディーの歌です。

「あっしはキャンディー
ただの飴玉、なめまわして、
あなたのなかで溶ける--
苗字なんて無い
人生なめずにそれなめて」

決して上手ではないですが、
熱唱します。

罪十郎の父親、
罪一郎は連続殺人者です。

人狼病により殺人を犯しています。
罪十郎は、
その被害者の娘と結婚することになります。

結婚する条件はいつでも
罪十郎に復讐してよいこと。

そして、
罪十郎の子供を妊娠した後、
家をでます、
それが復讐でした。

そして見知らぬ街で
女の子を産み落とします。
それがキャンディーでした。

そしてキャンディーは
人狼のキャンに育てられます。
なんとキャンディーは
罪十郎の娘というのがわかります。

最後に、
キャンディーがあかずきんの格好をして
檻に閉じ込められます。
そして、
父親のキャンに犯されそうになります。

罪十郎がキャンディーを守り、
エンディングを迎えます。

なんともストーリーの展開が速く、
ついていくのが大変でしたが、
演劇の面白さが凝縮されています。

吹っ切れた演技の二階堂ふみ、
次の活躍にも期待が高まります。

場面の合間に、
「恋を何年休んでいますか?
一緒に演劇しよう!」

色っぽい声で語りかけるシーンが
印象的でした。

アクチュール・ステージ #5 (キネマ旬報ムック)