土屋太鳳 映画「大怪獣のあとしまつ」!

土屋太鳳の映画「大怪獣のあとしまつ」です。

眩い光と共に暴れまわっていた大怪獣が倒れました。
訪れた平和に皆が胸を撫で下ろし、これまで怪獣を倒すために奮闘した兵士たちも帰還を始めます。

怪獣を倒すために結成された首相直轄組織・特務隊の隊員である帯刀アラタは再び基地に呼ばれました。
そこでアラタは、倒れた大怪獣の死体処理を命じられます。

全長が380m(東京ドームの約1.5倍)、高さは155m(通天閣の約1.5倍)もある大怪獣の死体が野ざらしにされています。
死体は腐敗していき、膨張していくためガス爆発を起こしてしまう恐れもあります。

官邸では死体の処理方法のなすりつけ合いが始まり、話が一向に前に進みません。

「結局誰が始末するの?」
総理が苛立ち始めると、総理秘書官で元特務隊員である雨音正彦が「特務にさせましょう」と提案、これを特務の最後の任務にしようとしたのです。

これがアラタが死体処理を命じられた経緯でした。
早速取り掛かることとなり、イメージアップを図ろうと環境大臣である蓮佛紗百合と秘書の雨音ユキノは現場へと向かいます。

ユキノもまた元特務隊員で、3年前まではアラタの恋人でした。
ある理由で二人は別れ、現在ユキノは正彦と結婚しています。

大怪獣の死体から放射能や細菌の漏れはないという情報をユキノに特務から手に入れさせた蓮佛は、TV中継を使い、国民に危険性はないと宣言します。

これを見た外国諸国も態度を一変し、死体を我が物にしようと目論見始めました。
日本政府もそうはさせまいと死体に「希望」と名をつけ、観光地としての利用も視野に入れ始めます。

そんな間にも死体の腐敗はどんどん進んでいきました。
特務が手を焼いていると、国防軍の真砂大佐が現場に乗り込んできて、死体を冷やし爆発を防ごうとします。
失敗するのは誰の目にも明らかでしたが、アラタたちは国防軍の補佐に回ります。

すると予想した通り、希望の腐敗した一部分が爆発を起こし、膿のような謎の液体になり降り注ぎます。
何とも言えない酷い臭いが辺りに充満します。

もはや希望という名の汚物となった死体に、ユキノはある方法を思いつきます。
それはダムを崩壊させて水を流し、死体を海へと流す水洗トイレ作戦でした。

しかし、ダムを崩壊させるには特殊技術が必要でした。
そこでアラタは相当の技術を持つユキノの兄で元特務隊員の青島、通称ブルースに依頼する事にします。

ブルースは依頼を受け、正彦はダムの設計図を手に入れます。
ここで大怪獣のあとしまつをする作戦が本格的にスタートしました。

ダムが爆発されます。
しかし、空いた穴は小さく、水も少ししか流れません。
実は正彦が渡した設計図は偽物だったのです。
それは、ユキノと結婚してもなおアラタに対する正彦の嫉妬心からでした。

3年前。
アラタ、ユキノ、正彦は特務隊員として怪獣退治にあたっていました。
無茶をしようとしてユキノはアラタに止められます。
すると、眩い光と共にアラタは消えてしまいました。

それから2年、アラタは帰ってきませんでした。
その間に正彦とユキノは結婚しますが、正彦はあの時に怪我をした同情とアラタの行方不明が故に結婚してくれたのだとずっと思っていたので、再び現れたアラタの事が許せずにいたのです。

正彦のせいでブルースは大怪我を負ってしまいます。
ブルースが動いてくれたおかげで水量は増えましたが、まだ海まで流れる程ではありません。

正彦が指揮を取るべく動き出します。
しかし、作戦自体に粗が多く、とても上手くいくとは思えません。
ガスを流出させるための煙突を寸分違わず差し込まないといけないので、アラタは正彦の雑な作戦を体を張って止めに入ります。

一方、避難勧告を無視していた映像クリエイターの武庫川がキノコがびっしり生えた姿で発見されます。
それは、先程の希望の爆発で謎の液体を被ったためでした。

煙突から出る煙を浴びたアラタの体にもキノコが生えてきています。
ユキノの静止も聞かず、正彦はミサイルを希望に打ち込みます。
それは丁寧に煙突を打ち込んでいたアラタを吹き飛ばしてしまいました。

アラタに駆け寄るユキノ、アラタはスマホを天にかざし、デウス・エクス・マキナと呟きます。
3年前と同じ光が辺りを包みました。

無傷なアラタを見て全てを悟ります。
あの時アラタは光と共に救世主となり怪獣から世界を救った。
今回も同じ事が起きようとしています。

「ご武運を」
ユキノはアラタに敬礼しました。
アラタは光と怪獣と共に消えていきました。