長澤まさみ 主演舞台「紫式部ダイアリー」!

2024年2月18日

長澤まさみの主演舞台「紫式部ダイアリー」です。
渋谷パルコ劇場での公演です。

舞台は、長澤まさみと斉藤由貴の二人だけの出演です。
二人の会話が、延々と続きますが、
そこはさすが三谷幸喜演出、飽きさせません。

今回の舞台ですが、
前々回のクレージーハニーと同じく、長澤まさみのドSぶりが発揮されています。
前回のライクドロシーも雰囲気は違いましたが、
意外とドS的な台詞がありました。

最近はどうも押していく役が多いようです。

台詞ですが、1か所だけ、
スコッチウイスキーの説明で間違えていました。
大麦を原料とするウイスキーとトウモロコシを原料とするグレーンウイスキーと2種類あるというくだりです。
間違えたのは愛嬌ですが、そんなハプニングが舞台の魅力です。
ただ、ほかのセリフはほぼ完ぺきでした。

実際、二人芝居ですのでずっとしゃべり続けていました。
よくそんなに台詞を覚えられるものです。
この舞台では、お酒がキーワードになっています。
とにかく、次から次と違う種類の酒を飲みます。
紫式部いわく、人生の半分はお酒といういうぐらい、
お酒好きの設定でした。

ウオッカ、ハイボール、ロック、など、
ウイスキー系の多くのお酒が登場します。
舞台では実際に飲んでいるように見えました。
たとえ水でもあんなに飲んで大丈夫かと心配になったくらいです。

長澤まさみの衣装ですが、
はっとするような黒のドレスで登場です。
とてもセクシーで美しく、スタイルは抜群、男性にはあこがれの的です。

舞台では、長澤まさみのいろいろな表情を見ることができます。
クールな表情、ひょうきんな仕草、大声で突然叫びだすなど。
また、照明によっても雰囲気が変わります。

ストーリーですが、最初は、建前で相手をほめます。
次世代の和泉式部のことも持ち上げます。
ただ、飲むに従い、だんだん本音がでてきます。

ライバルは認めたくない、
新しい才能に自分のポジションを奪われたくない、
そんな話が続きます。

飲んでいる間も、紫式部はPCに日記を書き込みます。

最後に紫式部は18**年物のボトルを注文した後、トイレに行きます。
清少納言は気になってPCを覗きますが、パスワードがわかりません。
ふと気づいてボトルの18**を入力します。

PCは立ち上がり、なかの日記が見れます。
それを見て清少納言は大笑いします。
さてその真意はいかに、というところで二人芝居は終わりとなります。
PCの中になにが書かれていたのか、謎のままです。
ひょっとしたらなにも書かれていなかったのかもしれません。

清少納言は紫式部に言います。
あなたの小説は1000年後も読まれ、読者の心に残る。

それは、私たち物書きの幸せでもあり、宿命、厳しさでもある。
清少納言は、紫式部の才能を認めている、でも認めたくない。
そんな会話が続いた後、最後には姉妹と呼び合うほど仲良くなります。

長澤まさみの演技ですが、
セリフの言い回しや発声、姿勢など、
ずいぶん進化していました。

紫式部は清少納言に
連載小説・源氏物語のストーリーを一緒に考えてほしいとお願いします。

三角関係の話、X(男性)とZ(女性)は恋人、でも倦怠期、
Y(男性)はZに恋心、夜暗いところでYはZに夜這いする、
Zは気づかず受け入れてしまう。
Zは朝、相手が違うことに気づき途方にくれる、
その後Yとのことに嫉妬したXはよりを戻す、
Zはふたりのあいだで自責の念にかられ、
身投げしてしまう、
といった話を作り上げていきます。

会話のなかで長澤まさみの口から、
暗いなかでやっちゃえばわからない、
朝起きて全裸でZは相手が違うのに気づく、
などドッキリするようなセリフが発せられます。

ライクドロシー

ということで、素敵な舞台でした。