蒼井優 舞台 あわれ彼女は娼婦 兄妹の禁じられた恋!

2019年5月15日

蒼井優出演の舞台「あわれ彼女は娼婦」です。

場所は、新国立劇場です。
広々としたスペース、
2Fには素敵なステージ衣装が飾られています。

新国立劇場 演劇「あわれ彼女は娼婦」2016年6月公演

お互いを狂おしいほど愛した兄妹の
ゆさぶられる魂と官能を描いたエリザベス朝演劇の衝撃作!

作:ジョン・フォード
翻訳:小田島雄志
演出:栗山民也
出演:浦井健治 蒼井 優 ほか

という舞台です。

純粋にお互いを愛するがゆえに
あやまちを犯してしまうジョヴァンニとアナベラ兄妹を中心に、
二人を取り巻く人々の欲望が壮絶に描かれます。

イタリア、パルマ市民フローリオの子で、
血のつながった兄妹であるジョヴァンニとアナベラは激しい恋に落ち、
近親相姦の罪を知りながら結ばれてしまいます。

兄ジョヴァンニを浦井健治、
美しい妹アナベラを蒼井優が演じます。

蒼井優は見事としか言いようのない、
迫真の演技でした。

その所作、セリフ、妖艶な美しさがたっぷりでした。

名前は中劇場ですが、
他の劇場と比べてもとても広々とした空間です。

ステージは、ピンク色の十字の通路をメインとしています。
とてもセンスの良い美しいステージのなかで
舞台が繰り広げられます。

美しい娘アナベラには
パルマの貴族ソランゾ、
ローマの良家の息子グリマルディ、
間抜けなバーゲットなどの求婚者が多数いました。

けれど、
アナベラは兄ジョヴァンニ以外の誰にも心を動かしません。

アナベラは肩が大きく開いたセクシーなドレスで登場します。

アナベラは、兄ジョヴァンニの一途な愛を受け入れます。
やがて、アナベラはジョヴァンニの子を妊娠します。

そして、多数の求婚者の中から体面のため
ソランゾを選んで結婚することになります。

アナベラとソランゾの結婚式が開かれます。
結婚式当日、ソランゾは、
不倫相手だった女から毒殺されそうになります。

そんな不吉な結婚がうまくいくはずがありません。

アナベラとソランゾはすぐ不仲になってしまいます。

ソランゾはアナベラの不倫に気付き、
アナベラのお腹の子の父親を明かすよう迫りますが、
アナベラは答えません。

ソランゾの使用人ヴァスケスが策略を弄し、
アナベラの乳母プターナをおだてて
子どもの父親がジョヴァンニであることを
かぎつけます。

アナベラは部屋に閉じ込められてしまいます。

ソランゾは復讐を誓い、
一族を招いた大きな祝宴を計画します。

ジョヴァンニとアナベラは祝宴に疑いを持ちます。
ジョヴァンニはアナベラを抱きしめながら
ナイフで刺し命を奪います。

幸せそうに死んでいくアナベラです。

ジョヴァンニはアナベラの心臓を持って
宴席に出ます。
そして、ソランゾを刺し殺します。

最後に、枢機卿がアナベラのことを
「あわれ彼女は娼婦であった」
と言って舞台は終わります。

蒼井優のはかなくも美しい
壮絶な演技に釘付けになりました。