北川景子 映画「ドクター・デスの遺産」!

北川景子 の映画「ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-」です。

綾野剛と北川景子がW主演したクライムサスペンスです。
重い病気に苦しむ患者を安楽死させる“ドクター・デス”とは何者か? 
警視庁捜査一課のナンバーワン刑事コンビが謎に挑みます。

少年が「お父さんが殺された」と警察に通報したことをきっかけに、人を安楽死させるという闇サイト“ドクター・デス”の存在が浮かび上がります。

警視庁捜査一課の刑事・犬養隼人には、腎不全で闘病中の亡くなった妻との1人娘、沙耶香がいました。

犬養は、沙耶香の見舞いに病院を訪れていましたが、後輩の女性刑事・高千穂明日香から事件発生の知らせを受け呼び出されます。
犬養を綾野剛、高千穂を北川景子が演じています。

犬養と高千穂は遺族のいる葬儀場を訪れます。
通報したのは馬籠大地という少年でした。
重い病気を患い、自宅で療養していた父親・健一が「殺された」と話します。
けれど、母親の小枝子は「お父さんは病気で亡くなった」と、大地に言い聞かせます。

大地は葬儀場を飛び出します。
犬養は大地を追いかけ、健一が亡くなった日の事を聞き出します。

健一が亡くなった日、主治医とは別の医者が、看護師と共に自宅に来ていたことがわかります。
そして、1人目の医者と看護師が来た後に、健一が死んでいたと大地は証言します。

病死ではなく、事件の可能性を感じた犬養は、火葬される直前だった健一の死体を運び出し、検死にかけます。

検死の結果、健一の死体から塩化カリウムが検出された事で、犬養と高千穂の上司、麻生は「殺人事件の可能性あり」と判断し、麻生班は捜査に乗り出します。

犬養と高千穂は、小枝子を事情徴収します。
当初は「何も知らない」と主張し続けていた小枝子でしたが、やがてとあるサイトにアクセスし、癌に苦しむ健一の安楽死を依頼した事を告白します。
そのサイト名は、「ドクター・デス」でした。

麻生班は「ドクター・デス」のサイトにアクセスし、コメント欄から他の依頼者を探し出します。
更に5件の依頼者が見つかり、犬養と高千穂は重病で苦しんでいた岸田正人の父親を訪ねますが、正人の父親からは「何も知らない」と証言を拒否されます。

他の遺族も、重病に苦しむ家族を安楽死させた点は共通しており、何名かは「ドクター・デス」に関する供述を拒否します。

捜査に協力した遺族により、「ドクター・デス」の似顔絵が作成されますが、全員の証言がバラバラで、5枚作成した似顔絵はどれも共通する部分がありませんでした。

麻生は「遺族がドクター・デスをかばっている」と判断し、頭を悩ませます。

また「被害者が存在しない」とも言える今回の事件を追う事に、高千穂は疑問を抱くようになりますが、犬養は遺族と自身を重ね合わせながらも「人が死んだんだ、良い訳が無い」と、「ドクター・デス」を追い詰める事を決心します。

犬養は正人の父親を訪ね、生前の正人の映像を見ていました。
その映像の食器に看護師の顔が映りこんでいた事に気付いた犬養は、映像を持ち帰り解析、看護師の顔写真を作成します。

正人の父親は、この映像を撮影したのが「ドクター・デス」である事を認めますが、それ以上は語ろうとしません。
犬養と高千穂は、看護師の写真を他の遺族にも見せ情報を得ようとしますが、やはり誰も何も語ろうとしません。

その時、正人の父親から犬養に連絡がありました。
正人の父親は「ドクター・デス」に依頼した事を心から後悔しており、泣きながら辛い心境を語ります。
犬養は正人の父親に「こんな辛い想いをする人は、あなたで終わりにしたい」と伝えます。

正人の父親は「ドクター・デス」と同行していた看護師を、小田急線の町田駅付近で見た事を証言します。
犬養と高千穂は町田駅にある養鶏所に行き、「ドクター・デス」の看護師をしていた雛森めぐみの身柄を確保します。

取り調べを受けた雛森は、5年前まで看護師をしていました。
今は職を失い経済的に苦しい生活を送っていました。

雛森は「ドクター・デス」に同行していた事自体は認めますが、「ドクター・デス」は自身を「田中一郎」と名乗り、特に特徴の無い顔立ちだった事から、雛森は「何も覚えていない」と供述します。

雛森は錯乱している様子で、まともな取り調べが出来ません。
そこで麻生は雛森を一時的に釈放し、「ドクター・デス」と接触させようとします。

釈放する際に、犬養は「自分には、腎不全で闘病中の娘がいる」と語り、「病気で苦しんでいても、それでも娘の死は望まない」と雛森に伝えた上で「ドクター・デスは汚い殺人鬼」と言い放ちます。

雛森は犬養に「あなたの娘が、死ぬ事を望んだら?」と問いかけます。
犬養は、その問いかけに逆上し、高千穂に抑えられます。

釈放された雛森は、室岡と青木という2人の刑事が見張る事に。
しかし「ドクター・デス」に関する有力な証拠が見つからず捜査は難航し、犬養は明らかに苛立つようになります。

一方で高千穂は、過去に似顔絵捜査官を担当していた頃に教えられた「最初に人は嘘をつく、その後に真実を語る」という言葉を思い出します。

高千穂は、遺族の証言から「ドクター・デス」の似顔絵を作成した数名の似顔絵捜査官から「どの順番で似顔絵を作成したか?」を聞き出し、最後に聞き出した部分だけで新たに似顔絵を作成します。

そこには老人の顔が現れ、犬養は正人の父親から確認を取り、その似顔絵で捜査を始めます。

さらに、鑑識から「ドクター・デス」が立ち寄った家から、特別な土壌にしか存在しない土が検出された事が報告され、「ドクター・デス」の潜伏先は都内の3ヵ所に絞られます。

地道な聞き込みの末、新人刑事の沢田がタクシー運転手の証言から「ドクター・デス」の居場所を突き止めます。

確保されたのは、ホームレスの寺町という男でした。

寺町は過去に診療所で、患者の首を絞め殺害した前科があり、犬養は寺町が「ドクター・デス」である事を確信しますが、寺町は挑発的な態度を取り、証言を拒否します。
さらに、寺町が確保された後も闇サイトには「ドクター・デス」からのコメントが流れ続けていました。

その頃、室岡と青木から「雛森が消えた」と報告が入ります。

犬養と高千穂は雛森の住んでいた住居を訪れますが、隣の部屋のドアノブが不自然に新しくなっている事に気付きます。
犬養がドアを蹴破り中に入ると、そこには安楽死したと思われる人達の顔写真がありました。

「ドクター・デス」の正体は雛森である事を確信した犬養は、寺町に詰め寄りますが、寺町は雛森の事を何も知りませんでした。

一方、入院中の沙耶香のもとに姿を消した雛森が現れます。
雛森は沙耶香に「お父さんは、あなたの看病で疲れ果て困っている」と伝え、「ドクター・デス」のサイトに誘導します。

雛森は、病院の屋上から犬養に連絡し「自分は苦しんでいる人を助ける救世主。
それを汚らしいと言った、あなたとは分かり合えないし許さない」と伝え、電話を切ります。

沙耶香は自分の存在が犬養の重荷になっている事に悩み、犬養を楽にするため死を選びます。

雛森は病院で沙耶香を安楽死させる訳にはいかず、沙耶香に「好きな場所を選ばせてあげる」と語り、沙耶香は「家族の思い出の場所」と答えます。

しかし、沙耶香は雛森の車に乗る直前に、死ぬ事への恐怖を感じ、犬養に電話をします。
雛森は電話をしている沙耶香を強引に車に乗せ連れ去ります。

沙耶香からの連絡を受けた犬養と高千穂は、沙耶香の入院している病院に向かいますが、沙耶香は連れ去られた後でした。

そこへ、犬養に雛森から連絡が入り「沙耶香と家族の思い出の場所に向かっている、1人で来るなら、沙耶香の最期を見せてやる」と伝えられます。

犬養は高千穂の腹部を殴って車の鍵を奪い、過去に家族3人で過ごした、思い出のキャンプ場へ向かいます。

キャンプ場の山小屋でベッドに寝かされた沙耶香を発見した犬養は、山小屋の中に突入しますが、それは雛森の罠でした。
犬養は背後から雛森に麻酔を注射され、動けなくなります。

「ドクター・デス」の正体を犬養に明かされた雛森は犬養を恨んでおり、塩化カリウムを注射して殺害しようとします。
そこへ、犬養を追って来た高千穂が現れ、雛森を蹴り飛ばしました。

「ドクター・デス」として大勢の人々を安楽死させてきた雛森の事件は、世間を騒がせます。

犬養は、沙耶香を見舞い「大人になって、お父さんより素敵な人と恋をしたい」と聞かされ、複雑な心境を抱きながら、笑顔を見せます。
犬養と高千穂は、小枝子と大地の様子を、遠くから見守ります。

元気に学校へ登校する大地の姿から、犬養は未来に向かう強い姿勢を感じ「もう、大丈夫」と、高千穂と共にその場を立ち去ります。

こうして忌まわしい安楽死殺人事件は解決します。