長澤まさみ 映画「涙そうそう」!
2006年、長澤まさみが19歳のときの映画です。
この年には、映画ラフも公開されています。
沖縄の話です。
ある日、フェリーに乗って離島から、妹のカオルがやってきます。
再婚した親のそれぞれの連れ子、血のつながらない兄妹です。
悲しい過去が語られます。
父親は失踪、母親は病気で亡くなります。
二人だけになってしまった兄妹ですが、
親戚に預けられて別々の場所で育ちます。
兄の新垣洋太郎(妻夫木聡)は那覇市で自分の店を持つことを夢見て、
市内の市場や居酒屋で必死に働いています。
ある日、高校に合格した洋太郎の妹・新垣カオル(長澤まさみ)が
離島から那覇にやってきます。
タンクトップに短パン姿ではじけている長澤まさみです。
沖縄弁もでてきます。
兄の部屋で一緒に寝るカオルです。
洋太郎はカオルの寝顔をみていると、
昔の台風の日を思い出します。
道に迷ったカオルを探して助けます。
車で那覇市内に行きます。
そこで彼女を紹介されます。
稲嶺恵子(麻生久美子)、医学部に通っている医者の卵です。
まもなくして高校の入学式がやってきます。
入学生代表の答辞をカオルが読み上げます。
感激する洋太郎です。
勉学に励むカオル、必死に働く洋太郎、日常が続きます。
セーラー服姿のカオルが若々しく、とても似合っています。
洋太郎は借金をして海辺の場所に自分の店をオープンしますが、店の権利で詐欺にあったことがわかります。
洋太郎の夢はもろくも崩れ、せっかく作った店は取り壊されます。
がっかりする洋太郎ですが周りのみんなが励ましてくれます。
そこに、恵子の父が現れます。
医者をやっている父親です。
娘のことを心配してお金を渡します。
これで借金を返済しろ、どうやら手切れ金のようです。
洋太郎は追い返します。
その後、恵子が訪ねてきます。
ドア越しに、話をしたいの、恵子はそう言いますが、
洋太郎はかたくなに会おうとしません。
洋太郎は少しでも収入を得ようと工事現場で働きます。
カオルも内緒でホテルでアルバイトをして働きます。
沖縄の祭りの場面、カオルが浴衣で登場です。
踊る姿が可愛いです。
カオルのアルバイトが洋太郎にばれて、二人はけんかになります。
もう子供じゃない、私のために無理するのはやめて、
自分のために生きて、強く訴えるカオルです。
しばらくして大学の合格発表があります。
カオルは無事合格します。
喜ぶ洋太郎です。
カオルは、合格祝いの日に、
部屋を出て学校の近くに住む、洋太郎と離れて一人でいたい、そう言い出します。
ライブハウスでカオルが中年男性と会っていたという噂を聞き、洋太郎はそのライブハウスを訪ねます。
それは、失踪したミュージシャンのカオルの父親でした。
父親はカオルに兄を楽にしてやれ、そうアドバイスしたと伝えます。
家に帰るとカオルがうたた寝しています。
一人暮らしをしろ、今度は洋太郎のほうからカオルに言い出します。
カオルは部屋をでていきます。
にいにいのことを大好き、愛しているよ、そう言ってカオルはたびだちます。
もう、大人の女性、という雰囲気です。
大学で学ぶカオルですが、一人暮らしを始めて、1年半がたちました。
カオルは洋太郎に手紙を書きます。
父親に会ったことを手紙に綴ります。
成人式には島に帰ること、にいにいへの感謝などが綴られます。
ある日、大きな台風がきます。
びしょ濡れになるカオルですが、カオルの部屋も被害を受けます。
立ち木が窓を破ります。
洋太郎が助けに来てくれました。
カオルの泣き声が聞こえたような気がした。
それで助けに来た、洋太郎はそう話します。
急に咳き込む洋太郎ですが、ひどい高熱です。
にいにいにずっと会いたかった、カオルが言います。
洋太郎を抱きかかえて看病するカオルです。
洋太郎が本当のお兄ちゃんでないことはわかっていた。
でも言わないようにしていた。
一人ぼっちになるのが怖かった、それで知らないふりをしていた。
本当の気持ちを伝えます。
救急車で運ばれる洋太郎ですが、衰弱しています。
心臓にも炎症があり、無理した生活がたたったようです。
運ばれた病院には恵子が勤めていました。
ところが、突然洋太郎の病態が急変します。
にいにい、カオルの絶叫が聞こえます。
そして洋太郎はこの世から去ります。
島でお葬式が開かれます。
なんという悲しいできごと。
カオルは海に向かい、
にいにいはどこに行ってしまったの、信じられない。
おばあちゃんに語りかけます。
おばあちゃんは、わたしも戦争で大事な人を亡くした。
そう話します。
カオルは鼻を押さえ涙をこらえます。
おばあちゃんは悲しいときには泣いていいよ、やさしく言ってあげます。
そしてカオルに成人式の振袖が届きます。
洋太郎からの贈り物です。
添えられた手紙には成人式には自分も島に帰ることや店を出す決意があらたに語られていました。
泣き崩れるカオルです。
沖縄の音楽に乗って、映画は進行します。
沖縄の景色、食事も独特の雰囲気を醸しだします。
悲劇でしたが、洋太郎のことはみなの心に残る、
人の歴史はそうして続いていく、
そんなことを沖縄の海が語っているかのようでした。
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